罪とはいったいなんなのか? 古畑任三郎 Pert4
こんにちは!
セルフです★
今回も古畑任三郎からとなります。
今回は、第2シーズンの最終回である「ニューヨークでの出来事」という話から。
あらすじとしては、
第1シーズン第1話で屋敷での完全犯罪を阻止されてしまったちなみ(中森明菜)は小清水(明石家さんま)によって無罪となりアメリカで幸せな結婚生活を送っていた。
そんな彼女にひと目会いにいこうと今泉(西村雅彦)と一緒にアメリカへ旅行にいった帰りのこと。
夜行バスの中で、アメリカ人と結婚した夫人、のり子・ケンドール(鈴木保奈美)と出会う。
古畑が刑事だと知ったのり子は「友人の話」としてある完全犯罪の話をするが。。。
実はこの話、いつもの古畑と違うところがいくつかあります。
1つ目は、いつもなら先に視聴者に見せる犯行シーンがないこと。(すべて回想の話でありながら、回想シーンがない)
そしてもう1つは、犯人であるのり子が逮捕されないこと。
登場人物も極端に少なく、古畑、今泉、のり子の他には、今泉と意気投合する一緒のバスに乗り合わせる黒人のママくらいです。
(もちろんエキストラは他にもいます。)
しかし、物語として物足りなさを感じさせず、最後まで楽しくいつもの古畑で終わらせてくれるのは、
いつもどおりちょっとした矛盾や気になった点を見逃さないこと。そして、今泉のさりげない様子からヒントを得ること。女性の犯人に対しての紳士的な態度を崩さない一貫性。
いつもの古畑と異なりながらもいつもの古畑と同じような要素があるので、安心感があるのだと思います。
さて、そんな第2シーズンの最終回(第10話)の格言はこちら。
こんなことなら、あなたに事件を担当して欲しかったわ
実は、のり子は夫の不貞を許せず毒殺するのですが、友人の証言もあり「無罪」となっていたのです。その話を友人の話として古畑にしたところ、すべて暴かれてしまうのです。
その後につぶやいたセリフが上記です。
ここで気になるのは、「無罪」は幸せであるか?ということです。
裁判で無罪となったちなみは、思わぬ訪問者によって完全犯罪を成し遂げられず、
アメリカで結婚をして幸せな人生を送っています。
同じく
裁判で無罪となったのり子は、思わぬ目撃者によって完全犯罪を成し遂げて、
アメリカで独りで幸せな人生を送っています。
同じ無罪で同じ後日談に見えますが、
その心情は大きく異なっています。
のり子は罪の意識に悩み、贖罪の日々を送り続けているのです。
しかも、完全犯罪をするつもりはなく、自然となってしまったのです。
人間誰でも大なり小なりの過ちを犯すでしょう。
しかしその過ちのあとが重要なのだと感じます。
無罪であることが重要なのではなく、無罪となった過程が大事なのだとしたら
「罪」とはいったいなんなのでしょうか。
セルフが思うにそれは自分がどれだけ自覚しているのかによるのだと思います。
(もちろん法律や規則はあるので、自分が赦せばなんでもOKということではないのは当たり前です)
あなたにはどんな「罪」がありますか?